ひさびさ日記。

2002年10月2日

中学の卒業文を目にする機会があり
同級生の女の子がこう書いていた。

「私だけじゃなく、みんなも
楽しい思い出ばかりじゃなくて
悲しい思い出もあると思います」

驚いた。
わずか15歳の少女が
「私だけじゃなく『みんなも』」
という発言をすることに。

私は、自分ではあまり自覚がないものの
わりと『自分が自分が』の人。
飲み会なんか人の集まりでは「みんな楽しんでいるだろうか」
というような気は遣う。自分が幹事であれば
「みんな楽しんでくれて良かったです」のような感想は書くだろうが
学校の卒業などという節目で、
「みんなどんな思い出があるだろうか」ということに思いを馳せはしない。
『自分が』卒業するから淋しいなあとか
これから『自分が』体験するであろう未知の世界にワクワクしたりとか
そういう考え方しかしない。してなかった。

だから、オトナになって目にした
同級生の大人びた言葉に驚いた。
彼女は私がほんの最近まで知らなかった
「『みんなは』どう思うのだろうか」
という考え方を、当時すでに持っていたのだ。

彼女はいじめられっ子だった。
昔は普通だったのに
小学校高学年、中学校になって
とくにいじめられていた気がする。
今のような陰湿ないじめではないものの
何の理由もなくからかわれたりしたのは
つらくないことではないだろう。

彼女はこうも書いていた。

「これからの人生長いのだから
後悔することない思い出を作っていきたい」

彼女の中学生活はすごくつらかったのだと思う。
ほんの15歳で『まだ人生は長いのだ』
という考えを身につけてしまうほどに。

いま彼女はどうしているだろう。
高校卒業後、早くに結婚し、早くに子供を産み。
元気でいるだろうか。
幸せにやっているだろうか。

元気でいてほしい。幸せでいてほしい。
人生が不公平なのは知っているが
あなたが幸せになれないのは絶対におかしい。

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